最終更新日 2015年8月6日
2015年に創立87周年を迎えた、歴史と伝統ある関西医科大学様(以下関西医科大学)。常に教育・研究の向上を目指し、2013年4月には全学年が一同に学べる枚方学舎が新設されました。その中でも86種類の機器で臨床現場を再現した「シミュレーションセンター」は、私立医科大学トップクラスの施設として全国から注目を集めています。 入試制度の改革にも注力し、2015年度入試から京都電子計算(株)のインターネット出願システム「Post@net(ポスタネット) https://www.kip.co.jp/product/bf/edu/2014040200021/」を導入されました。その経緯について、詳しくお話を伺います。
導入背景
全国の私立医科大学に先駆けて、ネット出願を導入
インターネット出願システム導入のキッカケについて、教えてください。
コンサルタントに否定されても検討を続けた理由は何ですか。
出願手続きの利便性が確実にアップするという確信があったためです。受験生のメリットを第一に考える副学長の後押しもありました。
受験生は1分でも長く勉強時間を確保したいと思っています。しかし従来の出願方法では、願書の取寄せ、入学志願票の作成、出願書類の郵送などに多くの手間がかかります。一方ネット出願は願書を取寄せる必要がなく、入学志願票の作成も簡単で24時間いつでも出願が可能です。
ただしネット環境にない学生もいるため、出願受付を紙出願とネット出願の併用で行うこと、さらに紙願書の処理のアウトソーシング化が決定しました。その後、コンペを依頼した3社を比較検討し、京都電子計算に決定しました。
他の2社との違いは何でしたか。
しかし、私立医科大学がネット出願を導入した前例がなかったため、多くの大学からコストや事務処理について問い合わせがありました。ネガティブな結果を心配される大学がほとんどでしたが、受験生にとって最良の方法であるという副学長の判断は揺るぎませんでした。
導入効果
受験生の負担が減り、喜びの声が届く
検討を始めてから導入決定までの期間が短く、驚きました。
実は関西医科大学では3年前から、毎年入試制度の改革を行っています。それまで入学試験は前期試験のみ、会場は大阪だけでしたが、改革1年目に東京会場の設置とセンター入試を導入、 2年目は名古屋・福岡会場の設置と後期試験を導入しました。このネット出願は3年目の改革です。
3月に検討を始めたため、導入に必要な予算を取っていないという問題がありましたが、アウトソーシング化で不要になる経費で補えると提案し承認していただきました。2015年度入試に間に合わせることができたのは、副学長の迅速な判断と行動力のおかげです。
受験生の反応は、いかがですか。
紙出願で不備が多い理由は、大学によって記入方法が違い分かりにくい、間違えたときに修正しにくい等の不便さがあるためです。Post@netはシンプルで分かりやすく、入力を間違えても簡単に削除できるため、受験生の負担軽減を実現できたと感じています。 昨年要望していたスマートフォン画面への対応をはじめ、いくつかの機能が今年リリースされました。追加費用なしで進化するシステムを利用できるのはありがたいです。今年度はさらに便利になると期待しています。
入試事務の効率化という側面では、コストに見合う効果はありましたか。
はい。それまで出願書類の処理に費やしていた膨大な労力と時間を、昨年は入試運営業務に充てて専念することができました。
試験当日は何が起こるか分からないため、入試会場の責任者は受験生が100%の力で試験に臨めるよう、あらゆる対策を事前に講じておく必要があります。その準備時間が格段に増えたため、どの会場でも今まで以上にスムーズに試験を実施できました。
IT技術を活用した創意工夫で、少子化時代を生き抜く
最後に、今後の展開について教えてください。
今後は少子化が確実に進み、受験生にとって魅力のない大学は存続が難しくなっていきます。関西医科大学の存在を広く発信し、その魅力をより多くの人たちに知ってもらうことは、一朝一夕にはできません。早いうちから確実に広報活動を展開していくことが、本学の伝統を次の世代に繋ぐ第一歩になると思っています。
京都電子計算から一言
18歳人口の減少が始まる「2018年問題」が近付く中、長い歴史と伝統を持ちながらも変化を恐れず、時代に応じた改革に挑戦していく関西医科大学様、大学淘汰の時代が訪れても変わらず躍進を続けられることでしょう。今後のご発展を心より祈念申し上げます。
商標・登録商標
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