最終更新日 2019年12月31日

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人文・社会・教育・医療系の5学部11学科を有する総合大学として、京都・山科の閑静な高台に位置する京都橘大学。緑豊かなキャンパスで約4,300名の学生が学んでいます。前身の女子大学から男女共学化を実施して現在の校名に改称した2005年以降、時代の流れに対応した新しい学部・学科を矢継ぎ早やに開設して規模を拡大しながら、伝統の少人数教育により学生一人ひとりに対するきめ細やかなサポート体制を継続しています。

京都橘大学では、専門分野の教育・研究内容の拡充を急速に進めると同時に、複雑な情報社会で活用できる人材の育成を目指して、IT教育の充実にも積極的に取り組んできました。その一環として今回、学生がより自由かつ快適にITを活用した学習ができる環境の整備を目的に、コンピュータ教室のシステムをデスクトップ仮想化基盤(VDI)に刷新し、2016年度より新システムが稼働開始しました。VDI安定運用の要となるストレージ基盤にはピュア・ストレージのオールフラッシュストレージ製品「Pure Strage FlashArray405」が導入され、授業や自主学習におけるIT環境の満足度向上に役立っています。

お客様のご紹介

学校法人 京都橘学園 京都橘大学
URL http://www.tachibana-u.ac.jp

ご担当者様

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導入の背景

学生数の増加でコンピュータ教室の利用頻度が高まり、システムの性能・運用の両面での改善が急務に

京都橘大学には現在、清心館と明優館という二棟の校舎に合計7つのコンピュータ教室があり、約350台のパソコンが設置されています。同学のIT教育について、ITシステムを管轄する図書館情報課長の北井宏明氏は次のように話しています。「女子大時代の1990年代後半にワープロや表計算などの基本的なIT教育から始めた本学ですが、現在では情報処理演習を全学部共通で一年次の必修科目としています。専門分野の授業においてはCADや統計ソフトといった高度なアプリケーションも使います。教育・研究領域が広がり、学生の数が増えても、本学の特色である少人数教育をIT教育でも実践していける環境を整えることが大きなテーマとなっています。」

以前はこの350台のパソコンに対して、ネットワークブート方式と呼ばれるシンクライアントシステムを利用していました。これはネットワーク経由でOSとアプリケーションをパソコンにダウンロードして起動する仕組みで、多くのパソコンを保守・管理する負担の解消を目的に導入されたものですが、学生数増加によって、利用頻度が高まったり、学部・学科新設が相次いでコンピュータ利用が多様化したりしたことで変化に追従した運用を行うことが困難になっていました。起動時に多くのアプリケーションを含むデータをダウンロードするため、ログインに時間がかかることも以前から課題となっていました。また、この環境では、授業に必要な新しいソフトウェアを導入する際にコンピュータ教室の一時利用停止や夜間休日での対処を余儀なくされるなど、運用面での負担を改善する必要も出てきます。

そこで2016年度のシステム更新に向けて、性能・運用の両面で問題解決が可能な新システムの検討を開始し、京都電子計算株式会社の提案により、VDIの導入が決定されます。VDIへの移行について、図書館情報課長補佐の辻俊氏は次のように話しています。「今回のシステム更新ではVDI一本で考えていました。VDIは画面転送型でネットワークの負荷を大きく改善できるほか、運用面でもほとんどをサーバー側で管理しているため、障害発生時の問題の切り分けも容易になり、メンテナンスの負担を大きく軽減できると期待したからです」

導入の決め手

VDI安定運用の決め手はストレージ

今回のVDI導入にあたって大きなポイントになったのが、ストレージ基盤の選択です。従来のシステムで問題となった起動・ログイン時の遅延に関しては、VDI環境においてもシステム設計時の重要な考慮点として指摘されており、特にストレージ基盤の性能が大きく影響するケースもあることがわかりました。こうした理由から、京都電子計算の協力を得て、企業や官公庁でのVDI導入例やストレージのボトルネックを解決した事例の研究を重ね、慎重にストレージ製品の検討を行いました。

「ハードディスク型、フラッシュとのハイブリッド型、オールフラッシュ型と各種のストレージ製品を比較・検討しましたが、VDIの安定運用にはI/O性能が決め手になると判断してオールフラッシュに決めました。メーカーの選択で重要だったのは運用管理性とサポートです。次のシステム更新までの5年間の運用コストも加味した結果、ピュア・ストレージの製品を選びました。」(辻氏)

2016年3月、新入生を迎えて新しい年度が始まる直前に導入作業を順次行い、まずは350台のパソコンのうちの約300台にVDI環境を展開しました。今回の移行に合わせてパソコンもデスクトップ型からノートパソコンに入れ替え、教室の有効利用を視野に入れて省スペース化も図っています。残り50台のパソコンは、アプリケーションの関係で今回は移行対象から外れましたが、順次移行する予定です。

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導入効果

一斉アクセスにも性能劣化しない高速性を確保、重複排除機能によるデータの大幅削減で運用性も向上

新年度が始まり、新しいVDIシステムは安定稼働を続けています。「新入生対象ガイダンスで初めて大規模に使用しましたが、一斉アクセスに対して全く問題なく稼働しました。このガイダンスが一年で最も同時アクセスがある機会ですので、今後の運用で十分なパフォーマンスが確保できると手ごたえを感じています」(辻氏)

 運用面でも新システムのメリットが出ています。VDI環境でI/O性能の高速性を保ちながら安定稼働を維持するには、重複したデータをいかに効率よく排除するかが大きなカギとなります。300台の同時アクセスに十分耐えられるストレージ容量の割り当てを行いましたが、ピュア・ストレージ製品のインライン重複排除機能により、データ容量を大幅に削減し、実際は300台分のOSやアプリケーションイメージを15分の1程度の容量で運用できています。

 「複数の学生が集まって自主学習を進められるラーニング・コモンズで急にパソコンの増設が必要になったのですが、導入当初の計画よりもデータの重複排除の効果が出てストレージ容量に余裕がありましたので、問題なく対処することができました」(辻氏)

今後について

大学の更なる発展に向けた重要な柱として、ITの整備をより一層推進

2017年に学園創立115周年、大学開学50周年の節目を迎える京都橘大学。次のステージに向けて教育設備の更なる充実が期待される中、その重要な柱として継続的にIT環境の整備を図っていく方針です。直近では、コンピュータ教室の残りの50台のほか、職員が使用する約130台のパソコンへのVDI導入も検討されています。

「大学の発展とともにIT環境を強化することが、大学の学習環境の充実につながり、社会に役立つ人材を送り出すことができます。一般教養としてのIT教育だけでなく、専門教育でのIT活用にも柔軟に対応できるような環境を整えていきたいと考えています」(北井氏)

商標・登録商標

記載の社名、製品名、ロゴは、各社の商標または登録商標です。

こちらの掲載内容はピュアストレージ様のホームページ掲載の導入事例より引用しております。
詳しくはこちら(http://www.purestorage.com/jp/customers/kyoto-tachibana-univ.html