Talk Session
2024年に創業60周年を迎えた京都電子計算。年々変化のスピードが増すIT業界において、自分たちはどのような姿に変わっていくべきか。何を受け継いでいくべきか。10年後の自分たちを想像しながら、営業・開発・ネットワークの3部署の社員が森口社長を交えて各々の想いを語り合いました。
サービス・ネットワーク部門
1999年度入社
藤本
2018年度入社
棚瀨
開発部門
2006年度入社
西田
2013年度入社
丸山
営業部門
2007年度入社
前田
2021年度入社
上山
Talk Topic
丸山さん:ITに関わる部分で、暮らしの身近な変化でいうとマイナンバー制度などですよね。制度が変わるとシステム側の対応も発生しますので、そのあたりで開発は大変だったと聞いています。
実際にお客様のところへ常駐していた私としては、社会のシステム化が進む中で、セキュリティ対策がより重要になったことや、RPAによる自動化といった業務効率化が進んだことで、お客様の方でもIT技術を求める姿勢に変わってきていると実感しています。
前田さん:この10年でクラウド中心の流れになっているのは感じますね。個人的には、とある県の複数の自治体で協議会を立ち上げ、基幹系システムの共同利用を開始したプロジェクトは印象に残っています。
藤本さん:当社は品質やセキュリティに真面目に取り組む気質が強いので、クラウドサービスなど新しいものを検討するにしても、さまざまな部分でハードルが高く導入が進まないケースもありましたよね。それが社内でも少しずつ活用事例が出てきて全社へと広がり、今ではクラウドサービスもかなり使いやすくなったと思います。
私個人の10年を振り返ると、自治体システムの導入・維持部門から企画部門に異動しまして。やっぱり大きな変化としては、新サービスを開発して全国にリリースしたことかな。これまでは“今あるシステムを導入して維持する”というサイクルを続けてきましたが、新たなサービスの立ち上げに注力したのがここ数年の大きな変化だったと思っています。
西田さん:そうそう、ちょうど10年前に企画会議で「当社の新しいクラウドサービスを立ち上げよう」という話になったんですよ。その新サービスの1つが学校向けサービスPost@net。
サービス立ち上げ初年度の導入校は2校だけでしたが、今は200校以上にご利用いただいています。10年で100倍以上になりましたね。サービスを提供して数年後にはありがたいことに受注を止めないといけないほどの人気サービスになったんです。開発部門だけでは手が回らなくて、部署を越えて会社全体で協力してもらいました。そのときは本当に大変でしたけど、それを乗り越えて今の躍進があると思っています。
棚瀨さん:私がちょうどピーク時に入社しまして、ヘルプ要員としてシステムのテストなどを担当しました。入社1年目の社員も参加するほど、当社の長い歴史の中でも異例の事態だったと聞いています。
上山さん:私は入社してまだ4年ですが、入社直前までが一番大変な時期だったと聞いています。
こうした出願システムは、現在9割以上の大学が利用している当たり前のサービスになってきていますよね。営業としては、今後は新規導入ではなくサービス乗り換えの提案になってくるので、さらにシビアな市場になると感じています。当社のシステムのメリットをどういう風にアプローチしていくか、システムをどう変化させていくかが大切になっていくのだと思います。
棚瀨さん:事業以外の面でいうと、働き方がすごく変わったと感じています。まず社屋の話をすると、入社時は蒔絵屋町に本社があり、そこから京都駅近くの今の本社に移転しました。前の社屋が古かったので、キレイなオフィスになってうれしいです。周りにランチへ行けるお店も多くてみなさん喜んでいる部分だと思います。
ほかにもドレスコードフリーやテレワーク制度、フリーアドレス制など、ここ数年の間でどんどん働きやすくなっている実感があります。
藤本さん:私はテレワーク制度後も出社派だけど、みなさん結構在宅で仕事してるよね。働く場所は確かにどこでもいいよね。
丸山さん:時間単位年休が取れるようになったのもありがたいです。最近子どもが生まれて、急な早退が必要なときもあるので助かっています。
棚瀨さん:新しい制度って人によっては抵抗感もあると思いますが、いつの間にか当たり前になっていて、社員の新しい取り組みに対する意識や空気感も変わっていった10年だったと思います。
丸山さん:業種ではないんですけど、「初心者支援」×ITが浮かびました。例えば料理を作るときに、メガネをかけたら野菜の上に切る目安位置が表示されたりとか。画面での料理サポートは今もあると思うんですけど、実物に重ねて見えるようなARやXRに近いものができたら面白いなと思います。
西田さん:なるほど、面白いアイデアですね。私は産学連携とか、銀行と密になって事業に取り組めないかと考えました。あとは「農業」の可能性を考えてみました。何十年先の天候を判断して今の耕し方を決めるなど、人間ではできないこところをAI分析に任せられたらどうでしょうか。
上山さん:私も農業は広がりがあると思います!京都の会社としてできることを考えたときに、京都はブランド作物など収益性の高い作物の産地ですが、高齢化による担い手不足等の課題があります。人口減少が進む中で、働く人を増やすのは難しいですよね。そこにITを活用して、少ない労働力で食物をたくさん作れるような仕組みができたら、多くの人に広がっていくと感じました。
ほかに京都ならではの課題で考えると、「観光」もありますよね。オーバーツーリズム対策などITが力になれる部分はあると思うんです。
前田さん:私は前職が観光系なので、思い当たる部分はありますね。確かに大きな経済規模がありますし、京都の会社としてそこに力を入れるのも面白いと思います。
棚瀨さん:観光と関連して、私は自治体がお客様だからこそ、ITを使った「地域創生」につなげて考えました。“もっとたくさんの魅力があるのに!”と感じる自治体は多いので、地域が盛り上がるために当社として何かサポートができればいいなと思います。
丸山さん:その地域の魅力的な景色など、集客につながる情報をXRメガネなどで見てもらい、またその季節に来てもらうといった観光や集客のきっかけにもできそうですね。それがどのように収益につながるかは難しいところですが…。
社長:お金につながるかどうかは、最後に考えればいいと思うよ。最初はやっぱりアイデアや技術を起点に“これなら実現できるかもしれない”という部分から始めないと、なかなか動き出せないからね。
藤本さん:地域活性化でいうと、日本全体で高齢化の流れがあるので、高齢者がもっと健康的にやりがいをもって暮らせる仕掛けをITでつくれないかと考えることがあります。スマホアプリ上でパーティを組みリアルの地方活性化ミッションに挑戦して、遊びながら対価を得て生活も豊かになっていく、みたいなサービスが上手く回れば面白いと思います。
西田さん:私はつい業務の延長で考えてしまったんですけど、若手のみんなの頭の柔らかさには感心しました。
私たちリーダー陣の“経験から出せる発想”と若手ならではの“柔軟なアイデア”を融合していくのが、今後の当社には大切なのかもしれませんね。
藤本さん:今年、企業理念や価値観がアップデートされました。「変革」「共創」「信頼」の3つの価値観は自分の中でもとてもしっくりきていまして、ぜひ広めたいと思っています。
「共創」と「信頼」について、当社は何かあれば全社一丸となってお客様のために頑張ってきた歴史があり、だからこそ今の会社があるのだと思います。この姿勢は10年後も受け継いでいきたいです。
一方で「変革」については、自分を出し切れていなかったり、変化への強いマインドを持ち切れていない社員も多いと感じるので、時代とともにその保守的な部分は変えて、変革の意識を浸透させていかないといけないと思います。
前田さん:来年度は基幹系システムの標準化という国の非常に大きなプロジェクトが待ち構えていますので、社員全体で協力して乗り越えたいです。我々の提供するサービスが社会の役に立っていることを実感できたら、社員のモチベーションも上がると思うので、それに向かって社員みんなで努力していけるような会社になればいいなと思います。
西田さん:「変革」について、ありきたりかもしれませんが、新しい技術への挑戦は欠かせないと私も思います。以前は1つ技術を習得したらしばらくの間は乗り切れていましたが、ここ数年でそれが大きく変わってきています。変化のスピードが早く自ら学んでいかないと取り残されてしまう危機感がありますので、新しいことをどんどん学んで挑戦して、10年後も全世代が活躍できる会社でありたいです。
上山さん:当社は立場関係なく自由に意見を言い合える雰囲気が魅力だと感じています。部長や課長からも直接お話を聞くことができ、自分の成長や新たなアウトプットにつながっています。この環境は会社全体にとってもいい影響があると思うので、10年後も残していきたいです。
ただ、意見を言った先の“実現”については、時間がかかってしまう部分も感じていて。新しいことへの挑戦にスピード感もプラスできれば、それが当社の競争力に直結してくると思います。
丸山さん:私は新卒で入社したのでほかの会社を知らないのですが、同じく社員同士の距離は近く感じており、上司に対しても気軽に意見を言えています。自分自身少し失礼な自覚はあるのですが、いつも温かく聞いていただけてありがたいですね。
藤本さん:そういえば、丸山くんの新人歓迎会のときにビールこぼされたの思い出したわ(笑)
一同:(笑)
丸山さん:あのときはすみませんでした(汗)課は違っても気さくに話せますし、ちょっとした困りごとも気軽に相談できれば大きなトラブルを回避できると思いますので、この社風は守っていきたいです。
また、絶賛子育て中なのもあり、ライフスタイルが変化しても働きやすい会社であればうれしいです。
藤本さん:「変革」を大事にとは言ったけれど、一番はみんなが長く楽しく働ける会社が理想ですよね。
棚瀨さん:当社は優しくておおらかな人が多いのは確かに感じます。私は新卒採用委員会に入っているのですが、人柄と雰囲気で入社を決めてくれる人も多い印象です。
その社風は残したいと感じる一方で、控えめな姿勢ともう一歩が足りないがゆえの停滞感も感じており、この先の10年は会社に新しい風をもたらしてくれる人にも入ってきてほしいと思っています。
社長:みんなの話を聞いて、なるほどと思うことがたくさんありました。
当社は常に「お客様のリクエストに応える」という姿勢で、この60年で培った“言われたことを誠実にやり遂げる力”はかなりのものだと思います。次の10年はその先の、“自分たちから発信して新しいものを生み出す力”を鍛えていきたいと考えています。さらに欲を言うと、その中で1つ2つは当社が先頭を走っている状態になることが目標です。今日みたいにアイデアを出し合いながら、みんなで一丸となって進んでいきましょう!本日はみなさんありがとうございました。
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